2008年8月22日金曜日

Bottle Shock



ワイン業界に働く女性たちで組織されているWomen for WineSenseというグループが主催したボトル・ショックという映画の試写会に出席した。試写会はソノマのプラザにある映画館セバスチアーニで上映された。この映画館はバックツーザフユーチャー1の映画の場面に使われている。
ハリウッド的要素にソノマとナパのワインカントリーを加えた映画だ。ナパ・ヴァレーのカリストガにあるシャトー・モンテレーナの父親と息子が主人公。1976年にパリで行われたスティーヴン・スプリエー主催のカリフォルニアワインとフランスワインのブラインドテイスティングでシャトー・モンテレーナのシャルドネが白ワインのカテゴリーでブルゴーニュの白を抜いて1位になった話を元にストーリ-が展開される。
このティスティングのシーンはジョージ・テイバー(唯一このテイスティングに取材に入っていた記者)が書いたThe Judgment of Paris (日本でも訳されて出版されていると聞いた)のテイスティングの場面を借りている。映画でこの記者役でちょっと顔を出しているのはソノマのパートタイムの俳優さん、(内緒だけれどあんまりハンサムじゃない!!)
父親はビル・プルマン(説得力のある演技をする俳優さんですね)、サーファーの息子はクリス・パイン(一緒に行った娘は「キュート、これから人気が出そう」といっていた)。スプリエーはアラン・リックマンが演じている。(実物のスプリエー氏はもっと若いし、イギリス人だから、ちょっとイメージが違うけれど、味のあるワイン商を演じている) この映画で描かれているスプリエー氏に対して、実物のスプリエー氏が不快感を示して、訴えるといってるとか。映画だもの見過ごしてほしいですね。
パリのブラインドテイスティングではスタッグス・リープ・ワインセラーズのカベルネ・ソーヴィニヨンもフランスのボルドーを抜いてトップになった。でもこの映画ではシャルドネにだけスポットを当てている。ドキュメンタリーではないので、正確に事実に沿っているわけではないからだ。
あっ、この場面はあそこだとか、あのワイナリーだとかいうのが頭にあって、ストーリーは二の次になっていたので、もう一度見なければ、いい映画かどうかは決められない。
サンタ・バーバラのワインカントリーを舞台にしたサイドウエイという映画が大ヒットしたことは、ご存知だと思う。この映画も試写会に行って見ることが出来た。このときは主役、監督,プロデューサーが出席して、質問を受けていたけれど、ボトル・ショックはソノマに拠点を置くプロデューサーだけが出席。残念ながら俳優さん(特にボー役の俳優さんに会いたかった)は、だれも来ていなかった。このときも、試写会の後ではワインギーク(ワインお宅)には受けるけれど、一般の人が面白いと思うかどうかとても疑問だというのが感想だった。それがなんとすごい話題になって、今でもサンタ・バーバラ・ワインカントリーはツーリストのメッカだし、カリフォルニアのピノ・ノワールは売り切れという現象が起こっている。
それと同じことが起きるかどうか。期待したい。
パリの場面も含めてすべてのシーンがソノマとナパで撮影されている。テイスティングの場面はKundeというケンウッドにあるワイナリーのブドウ畑にある古い建物だし、シャトー・モンテレーナのワイナリーはブエナビスタ、畑の場面はカーネロス地区、パリの街のシーンはソノマのプラザのコーナーという具合だ。
プロデューサーは日本にもこの映画を売る交渉中と言っていたから、日本でも上映される日が遠くないだろう。
ストーリーやボーとブロンドのインターン(ハイジー・バーレット)の話などはニュースレターに詳細を書きます。

2008年7月27日日曜日

娘のスパゲティ&レッズ



実家に来て、数日が過ぎて、ようやく両親のリズムになれた。父親は90歳、母親は88歳。老いには勝てないけれど、せっせと野菜を育てて二人だけで暮らしている。父はまだ車の運転をしている。来年の2月の誕生日に免許の更新をしなければならない。もう、無理だろうと観念しているようだ。自由が奪われるわけだから、無念だろうなあ。
娘が採れたてのトマトをたっぷりと使ったミートソースのスパゲティを作った。父親譲りで(母親ではないのです)料理がうまい。本格的なミートソースを作って、両親を喜ばせた。両親のハウスワインは、娘の父親が造る赤ワイン、レッズ(Laurel Glen Winery Reds)。このワインを料理にも使って、残りはスパゲティと一緒に楽しんだ。
最近、食が細くなってしまった母親も、張り切ってたくさん食べた。
翌日は料理下手の名誉をちょうだいしている、私が、一応、和食を作った。両親はまずいともおいしいともいわず、神妙な表情で、もくもくと食べた。
二人の料理に刺激された父がテレビを見て覚えたチキン料理を作ると宣言。張り切って作ってくれたので、驚いた。これがまたおいしかった。
ワインはアンジェリン(Angeline)のシャルドネ。オークの香りが強くなく、程よいフルーツの味があって、チキンにとってもよくマッチしていた。母はグラスに半分程度。残りは3人で、楽しく飲み干した。こういう幸せな場面をあと何年、何回持てるのだろうか。

2008年7月24日木曜日

北海道の男


今、江別の実家に娘と帰郷している。タイの旅の後、娘と成田で落ち合って東京に2泊後、北海道に帰ってきた。1年ぶりの札幌で、親友とお茶を飲んだ。タイと東京の蒸し暑さにしごかれてきた身には、札幌の夕方の涼しい空気がありがたい。丑の日だそうで、母がうな丼を作って待っていてくれるので、5時の汽車で江別へ戻った。
ラッシュアワーに入る時間帯なので、江別ー札幌間の快速はなくて、普通列車に乗った。それでも20分ほどだから、あまり苦にならない。運よく座ることができた。発車間際に、小型のスーツケースを持った親子3人が乗ってきた。私の後ろの窓側の席がひとつあいていたらしい。30代中ごろの父親が5歳くらいの男の子に「席が空いてるから座らせていただきなさい。ありがとうございます」といっているのが聞こえた。礼儀正しいお父さんだなあ、息子はいい大人に成長するだろうなあ、なんてぼんやりと考えていた。窓際の席に座らせたのは70歳ほどの老人で、この父親にいろいろと話しかける。この男性は懐かしい北海道弁で、いやがらずに適切に会話に応じている。いつもだとむすっとしたサラリーマンたちや携帯をぱちぱちしてる若い人たちで、話し声はほとんどない、なんとなく通勤に疲れたという人たちがほとんどなのに、まるで昔のローカル線に乗ったみたいに会話があったかいのだ。へー、今でもこんなにお年寄りに優しく応対する男性がいるんだなあ、それにこの北海道弁、なくなった弟みたい、いい声だわなんて、またぼんやりと考えていた。
老人がいやみなくこの家族のことを聞きだしていく。大麻出身だけれど、今は山形に住んでいるということ、そしてこの日の午後に彼の祖母が危篤だという連絡を受けて、大急ぎで山形空港へ車を2時間すっ飛ばして運よく航空券が手に入って千歳へ飛んで、千歳から札幌までの汽車にすぐ乗ることができた。今、札幌で乗換えをしてこれから祖母が入院している岩見沢の私立病院まで行くのだということを話した。
急いでいるのに普通車に乗ってしまって、何で特急に乗らなかったかと悔いる男性に、老人は「特急はこの汽車の5分前に出てしまったもんな、でもここまでうまくこれたんだから。岩見沢に着いたら、私立病院まではタクシーで1区間、10分か15分でいけるから」と慰めると、ありがとうございますと答える。
内心は祖母の死に目に会えるだろうか、間に合うだろうかと、はらはらしているだろうに、なんと優しい男性なのだろう。
山形という土地は、人々が優しい会話を交わす土地なのだろうか。
どうか彼が祖母に会えますように!かっこいい真の北海道の男を久しぶりに目にした。、

2008年7月18日金曜日

サムイ島


雨のプーケット島を後に、小さな飛行機で40分、サムイ島に移動。小さな飛行場はハワイのビッグアイランドみたいだ。オーストラリアからやってきたらしい若者が多い。プーケット島とは打って変わって、暑い!ヒスイ色の海が美しい。地元の人が、今日は特別暑いといった。肌に焼け付くような暑さ。
このリゾートMelatiは海を見渡す斜面に立っている。下り坂は歩いて降りてもそう苦にならないけれど、登りはバギーと呼ぶゴルフ場のカートみたいなのを呼んでもらって、部屋まで連れて行ってもらう。バンコクから同伴してくださっているタイのインポーターの方たちが、魚介類がおいしいローカルが行くレストランへ連れて行ってくれた。新鮮でとってもおいしいのだけれど、料理によっては、ものすごく辛くて舌が痛くなって涙が出そうになる。悔しい!ビールを飲めばよかったのに、炭酸水に氷を入れてもらって飲んだのがいけなかった。お腹を悪くしてしまった。ため息。翌日、2日間は、部屋でじっとしていた。同伴がまたローカルのおいしいレストランへ嬉々として出かけていく。それでもヒスイ色の海を眺めながら読書を楽しめた。あまり人もいなくて静か。

バイヤン・ツリーホテルのスパー


雨季であるらしく、嵐がやってきた。雨が夕方になると毎日降るという。今日は夕方ではなくて、1日中雨降り。海を見に行くことも出来ない。そこでエステとマッサージを試してみることにした。
ホテルの敷地に大きなスパー専門の建物がある。昨夜のワインメーカーズ・ディナーのときに、隣に座ったこのホテルのアシスタントマネージャーが「ここのスパーは本格的ですよ。ぜひ試してみてください」と言っていた。
広くて静寂で美しい庭園とプール。ホテルとスパーのお客さん専用のスパー料理のレストラン。若くて美しい女性が担当。つぼにぴたりと手が行く。マッサージの強さも中くらいというリクエストに応じて、ほどよい力でぐいぐいともんでくれるので、感心した。どこで勉強したのと聞いたら、スパ・アカデミーでマッサージ、エステ、それに英会話も勉強したという。Banyan Tree Spasと Angsana Spasというグループがスパ・アカデミーを中国、マッサージスクールをバンコク、それからプーケット島にも開校したのだ。
マッサージの仕方から、きちんとした訓練を受けていることがはっきりとわかる。お客さんへの対応、英語、それにタイ女性らしいきめの細かさがとてもよかった。そしてマッサージをしてくれた彼女がマッサージ終了後に、評価表を持参。管理システムも厳しいことが伺える。もちろん最高というところをチェックしておいた。
湿度の高い土地で数日間をすごしているのだから、カリフォルニアでからからに乾燥してしまった肌が、しっとりしてきていて、「もしかして皴が消える?」とはかない望みをもっていたもので、エステで皴を消してもらえるかもと期待してしまう。もちろん、現実はそんなに甘くはない。でも、いい気持ちだった。
神戸にAngsana Spa Crown Plaza Kobeというのがあるそうで、このグループがオープンしたホテル&スパだ。

2008年7月17日木曜日

プーケット島のリゾートホテル


バンコクを後にして、プーケット島のリゾートホテルへやってきた。ここでもワインとディナーのイベントが開かれた。
Lagunaとなずけられた広大な地区にシンガポールの会社がもつBanyan TreeとかSheraton など6つほどのホテルがある。これらのホテルはシャトルバスと運河を優雅に走る船で行き来できる。
バイヤン・ツリーは各部屋がコッテージ風に別れて建っていて、各コッテージに個人用のプールがついているという、豪華版のリゾートホテル。あいにくの雨で、船は運航停止。物音ひとつしない静かなコッテージでぼんやりと雨を眺める。これもまたオツなもの。
バンコクのフォーシーズンはアメリカ人と日本人のお客さんがほとんどだといっていた。バイヤン・ツリーはヨーロッパ人が多く、次にアジア人(日本人を含む)が多いそうだ。ユーロが強いからヨーロッパ人は笑いがとまらないだろうね。
このホテルで開かれたワインイベントは一般客用ではなくて、地元のライター、他のホテルのマネージャークラスが参加していた。マネージャーたちはスイス、オーストラリア、イギリスといろんな国からやってきて、プケーで勤務いるのだ。
二人のライターはイギリス人。一人は若いタイ女性と結婚。国際結婚の難しさを話し合い、すっかり意気投合。もう一人のライターはプケーについてエッセーを書いてまもなく出版されるとのこと。彼は60歳、83歳のアメリカ人女性と友達になって、毎日泳ぎに連れて行ったり、一緒に本を読んだりして楽しんでいるという。「彼女との会話が人生勉強になるし、とっても楽しいんだ。ちっとも退屈しないよ」と言う。「私もそういう女性になるわ」と叫んだら、にっこり笑って「エミコなら、なれるよ」。久しぶりに優しい言葉を聞いたわ。プケーという遠く離れた土地で異国に住む者同士の共通した感情を分かちあって、別れを惜しんだ。だから旅は面白い。

2008年7月15日火曜日

バンコクでカリフォルニアワインディナー(その2)



フォーシーズンでのワインイベント
パルメイヤーのワインの初登場ということで大手の新聞社やシンガポールの大使など、80人以上の参加で大成功。私にとってもパルメイヤーのシャルドネ、ピノ・ノワール、レッドを、一度に飲めるまたとない機会。
2005 Jason Chardonnay, Napa Valley
2005年は比較的涼しい年だったせいもあるのだろう、豊満なフルーツというより、ミネラル分が多く感じられる辛口のシャルドネだった。
マリネしたホタテに千切りの青リンゴとシャーベット添えとよくマッチ。シャルドネにアクセントとして感じられる青リンゴの味とあわせて、リンゴを添えてあるところにシェフのワインセンスが伺われた。
2005 Pahlmeyer Chardonnay, Napa Valley
コクがあって、バタリーでミネラルが感じられるフィニッシュが長い辛口。ひところのフルーツ味たっぷり、オークもたっぷり、ボーディもたっぷりという、豊満なタイプのシャルドネに比べると、少しトーンダウンされて、エレガントさも感じられた。
魚介類のバニラをアクセントにしたブイヨン。オークから出るバニラ風味と合わせていた。
2005 Jason Pinot Noir, Sonoma County
硬い印象のピノ・ノワールだったけれど、空気に触れて程よく熟したチェリーキャンディの味(甘くない)となめし皮といった、ピノ・ノワールの特色があらわれてきた。まだ酸味が多少シャープ。このワインにブリーザブルグラスを使うといいと思ったけれど、別のイベントなので使っていなかった。
ダックのコンフィ、フォアグラとぴったり。
2004 Pahlmeyer Merlot, Napa Valley
ブラックチェリー、深み、カシス、スパイス。本格派のメルロー。
子牛の胸腺、ビッターチョコレートが隠し味に使われている。文句なしにぴったし。
2004 Pahlmeyer Proprietary Red, Napa Valley
インク、カシス、スパイス、構成の良いワイン。まだまだ若くて飲むのが痛々しいほど。でも美味しい。チーズと一緒だと、うーん、いける!

今夜の料理を担当したのはフォーシーズンの料理プログラムのトレーニングを受けたタイ人の女性シェフ。フランス料理の基本にしなやかな味付けをした素敵な料理だった。
タイのサービスマナーは、優雅でいて優しくて、独特だ。