2006年1月18日水曜日

抜糸とランチ

片足で松葉杖での移動になれたころ、手術後、2週 間後に手術医、ドクター・ブリッツを訪問。大柄の男性看護士が抜糸を始める。骨の手術部だから頼もしい男性看護士がいるのかなと思って、聞いてみたら、メディカルアシスタントという職業名で今は男性女性はほとんど関係ないという。婦人科では女性アシスタントをリクエストする患者さんもいるけれどということ だった。でも太目の指で抜糸を始めたときは、ちょっと冷や汗が出て、女性看護婦さんが華奢な指で優しく抜糸してくれるのもいいよなと思った。 
  手術前の先生とのミーティングのときに松葉杖とロボットの足みたいなブーツを渡された。鎮痛剤の処方箋をもらって松葉杖とこのブーツを抱えて薬局部へ行ったときには大変だった。ブーツが椅子から転げ落ちたり松葉杖が椅子二つを占領したりで汗をかいた。
こんな大げさなブーツが必要なはずはない。ドクター、ブリッツが間違ったのだろうとたかをくくって返すつもりで持参したのだが、なんとこれを私が履くのだという。履き方を知っているかと聞くので、もちろん知らないといったら、ブーツ担当の男性が来て丁寧には履き方を説明してくれた。4週間はこれを履かなけれ ばならない。1週目は25%の重み、2週間目は50%、3週間目が75、4週間目が100%体重をかけてもいいのだという。25%ってどうやってわかるの かなと思案していると、ブーツ担当のメディカルアシスタントが体重を4で割って、その分を体重計で測って重みをかければいいという。なるほど。ブーツの重 みを量ったら3ポンド。25%というのは、ほとんど軽く足を床に触れる程度だとわかった。片足の松葉杖と両足をついていながら体重をかけられない松葉杖で の歩き方ではちょっと様子が違う。でも両足がつけるとなんとなくほっとした。 
   2週間ぶりの外出だ。レイとランチはWILLI’S のワインバーで食べることにした。メニューがインターナショナルで一皿の量が少なくて味も悪くない。それに少量ずついろんなワインが飲めるのが何よりも嬉しい。ドクター・ブリッツに「もう、ワインを飲んでもいいですよね」と確認を迫る問い方をしたもので、私の仕事を知っているドクターはうつむいたまま、 ノーとはいえないなという感じで「うん、、、、いーいヨ」と言った。 
   私はピノ・ノワールのフライトを、レイはカベルネのフライトをオーダー。 私のフライトはランドマーク(Landmark),ペレリン(Pelerin)、リンマー(Lynmar),ダニエラ(Daniella)の4つ。

ランドマーク Landmark 2003年 Grand Detour

ライプチェリー、なめし皮の香り。ビーツ、軽めのベーコン、バランスのいいワイン。
この生産者のワインは、いつ飲んでも期待がはずれない。安心して飲める。醸造責任者のエリックは腕のいいクラフトマンだと改めて実感。($30)

ペレリン Pelerin 2004年 サンタ・ルシア・ハイランド

スパイス、なめし皮、チョコミント、チェリー、なめらかな口当たり。時間がたつと開いて美味しさが増した。若いカップル(UCデイヴィス校で栽培醸造学を学 んだクラスメート)が設立した小さなワイナリー。2002年にシラー(130ケース)ピノ・ノワール(165ケース)6年間で3750ケース生産を予定。 ブドウ畑は所有しておらず、良質ブドウを買ってワインを生産。カップルの大志が遂げられることを祈る。($30) 

リンマー Lynmar 2002年 Quail Hill

ロシアン・リヴァー・ヴァレーにあるワイナリー。ローズの花びらの香りの背後に森の湿った落ち葉の香り。ちょっと生の酸。長いフィニッシュ。終わりに苦味が感じられるのが残念。
($45)

ダニエラ Daniella,2002年ナパ・ヴァレー
ライプチェリー、スパイス(クローヴ、シナモン)、まろやか。フルーツ(ベリー)の甘味と酸味が程よくフィニッシュもいい。今飲んで美味しいエレガントでス タイリッシュなピノ・ノワール。今までに聞いたことのないワイナリーで、サイトもない。良質のバルクワインを買ってブレンドしたか、良質なブドウ畑を見つけてそこのブドウを買ってこのピノ・ノワールを造ったワイナリーかもしれない。($38) 

   久しぶりに飲むワインに気を取られて、レイがオーダーしたワインをチェックする暇がなかった。 車外の景色はなんとなく春めいて、ブドウ畑の半分以上は剪定が終わっている。萌えるような若緑の下草が目に染みた。

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