2009年2月22日日曜日

Premier 09 Napa Valley

冬にナパ・ヴァレーで開催されるトレード向けのオークションに行ってきた。今年で13回目を迎えた。この日競売に出展される、まだ樽で熟成中のワインを買いに全米はもちろん世界からワイン商たちがやってくる。
カベルネ・カントリーの名にふさわしく、出展されているワインの大半がカベルネ・ソーヴィニヨン。どのワインもレベルが高い。ただ個性豊かなワインというのが意外と少ない。
この日のオークションに参加するためにやってきた人たちを対象に2日前からワイナリー独自のパーティや、ワイナリーがグループを組んだり、栽培地区のテイスティングといったイベントが開かれる。スタグス・リープ地区、セント・ヘレナ地区、曽根さんが経営するレストラン「テラ」で開催された5社のワイナリーのテイスティング、オークション会場(CIA)の敷地内にあるワイン学校でカベルネのブラインドテイスティング、そして夜はジュースボックスとネーミングされたワイン設備を貸すビジネスのオープン記念パーティとはしご。
ワイン学校で行われたブラインドのテイスティングはとても興味深かった。ナパ・ヴァレーの20のワイナリーのカベルネが2004,2005,2006年と並べられていて、セルフサービスで自分のペースで試飲して渡された用紙にコメントを書きとめていく。試飲が終わったら、受付に戻っって、番号とワイナリー名を確認。2社のワイナリーがいいと思った。ワイナリーの名前をチェックしたらスポッツウッドとレイル・ヴィンヤードだった。
オークションの速報によると2つのワイナリーを落札した東京の中川氏がトップ・ビッダーだという。
久しぶりのワイン漬け(ほとんどカベルネかボルドーブレンド)の2日間だった。

2009年2月11日水曜日

もう春?



先週は雨の中でもレインコートを着て、剪定が行われていた。ブドウ畑沿いに車がたくさん駐車してあったら、必ずせっせと剪定作業をしているグループが見られた。雨があまり降らず、太陽が燦燦とブドウ畑を照らし、気温もあまり下がらない日が続いて、ブドウ樹だけではなくて果実樹、モクレンの花、歩道沿いに植えられている木々の花が、すっかり春だと感じたらしい。ブドウ樹の芽が膨らんできているようで、剪定を急いでいるのだ。モクレン、ミモザ、歩道の木々のピンクや白い花が咲いている。まだ2月になったばかりだというのに。
春は華やかな気持ちが浮き立つ美しい季節。でも不景気は一向に良くならない。オバマ大統領が何とかしようとしてがんばっている。
今、スーパーで買えるワインが良く売れている。ボックスワイン、大瓶ワイン。一番の売れ筋ワイン価格は1本が7ドルだという。そして1本20ドルのワインを買うかわりに1本10ドルのワインを2本買うのだ。
春めいてきたので(まだ2月初めだというのに)手ごろな価格の白ワインを飲んだ。
Tin Barnのソーヴィニヨン・ブラン。$18。ソノマに拠点を置く若いワイナリーで、2002年が初リリース。
シトラス、ライムの香りがする。シンプルだけれど優しく飲みやすいソーヴィニヨン・ブラン。もう少し酸味が利いていたら、いいかな。

2009年2月6日金曜日

旱魃の心配


このところ、不景気と旱魃の話でいっぱいだ。水使用量制限の規制が現実的になってきている。そして今日はしとしとと雨降り。来週まで続くらしい。でもこの程度の降り方で今年の水量は十分だとは思えない。
旱魃、そして水量制限になるとブドウ栽培は痛手を受ける。
ソノマ、メンドシーノ、ナパは春先に霜が降りる。ダメージを防ぐ策として夜中、スプリンクラーで散水する。もし、ひと夏に使う水の量が制限されたとしたら、霜害防止にその水量分を使い切ってしまったら、今度はブドウの成長期に使う水がなくなってしまう。といったことを心配していると、気が晴れない。
そして大手の企業が多人数を解雇している。
こんなときに手ごろな価格で気持ちよく飲めるワインがほしい。それも赤ワインがいい。カリフォルニアではなくてアルゼンチンのマルベックだけれど、いいのがあった。
ノートン、Bodega Norton Reserva 価格は18ドル、でも15ドルほどで買えるようだ。黒系フルーツ、プラム、イチジクといったフルーツ味がたっぷり。でも過熟じゃないのがいい。こんがりとでも焼きすぎてはいないホタテをトマトソースのパスタデの上に乗っけた料理。トマトソースベースのパスタソースをフルーツ味が包み込んでくれる。普通はホタテというと白ソースだけれど、何せ創造力一杯の相棒のこと。一般的というものは一切関係ない。でもこのパスタはとっても美味しかった。
高級レストランでの外食を控えて、家でフレンドリー価格のワインを飲みながら食事をする人たちが増えている。グッドヴァリューのワインとアットホームの夕食。しばらくは多くの人たちがこのパターンで暮らすことになりそう。

2009年2月2日月曜日

気張らずに飲むワイン


まるで春のような日が続いている。とっても気持ちがいいけれど、3年連続の旱魃になる恐れがあるらしい。ラジオで水の使用量を規制する通達が出る日も遠くないと言っていた。旱魃になるとブドウの栽培にも影響するから気がかりだ。
お天気はいいけれど、景気がとても悪い。毎日、何万人失業という報道が流れる。
こんなときに気張らずに飲めるワインがほしい。相棒と二人で残り物処分的な夕食にバイショップスピーク(Bishop's Peak)の2005年のシラーを飲んだ。写真のラベルはシラーではないけれど、ラベルのイメージは同じです。価格は16-18ドルほど。セントラル・コーストにあるエドナ・ヴァレーのブドウを使っている。フルーツの味が程よく、ボディも軽すぎず重すぎず。「このワインはああだ、こうだ」と考えずに、二人で1本、すっと飲んでいた。こういうタイプのワインを心がけて見つけることにしよう。