2008年11月11日火曜日

オバマ快勝


オバマが圧倒的な強さで次回大統領に選ばれた。なんとなくそうだろうなと思っていたけれど、もしかしてとという不安があった。
選挙日はランスとサンディの家で開票の様子をテレビで見た。カリフォルニアの投票所は夜の8時に閉められる。でも時差があるアメリカでは8時前に、もうオバマの当選確実がわかってしまう。そうなると投票に行かない人も出るので、一応、テレビではオレゴン、カリフォルニア、ワシントン州が8時になった瞬間に、オバマ当選確実という読みを伝えた。
テレビの報道は大晦日を思わせた。各都市では大勢に人たちが集まって(もちろん共和党と民主党が別々に)テレビと見て大歓声。オバマが演説するシカゴの公園に20万人が押しかけていた。多くの黒人たちが涙を流している。初めて黒人が大統領になった選挙、それも圧倒的な勝利。オバマの勝利宣言の演説を、白人、黒人、アジア人、さまざまな年齢層の人たちが目を輝かして、うなずきながら聴いている。多くの人たちが信じていたデモクラシー、平等の国、アメリカに戻る日が来ることに興奮している。そうなるといいな。
相棒と親友のランスは「ヘーイ、マン、ジスイズ、クール!」と肩を叩き合った。この二人は学生時代にロサンゼルスで、全ての人種が平等になる日を目指してある意味で命をかけて戦ったのだった。11月4日、大掛かりな学生運動のリーダーの一人として刑務所にぶち込まれた日でもあるのだという。南部のアラバマまで出かけて市民運動を支援、白人が何でここにいると白人全てを敵とみなすグループに敵視されたときに、温厚な黒人グループが車のトランクに相棒を隠して逃がしてくれたのだそうだ。
冗談半分本気半分で、もしマケインが勝ったら、数年、この国を出ようという。行く国はアルゼンチン。そこで、この日飲んだワインにアルゼンチンのワインが含まれていた。
まずセインツベリーのCerise Vineyardのピノ。アンダーソン・ヴァレーの畑のピノなので、軽やかなピノと思っていたのだけれど、この夜はとてもよく熟しているぶどうのピノだった。それでランスが自分用に数人の仲間たちと造っている Guerrilla Vinoのカサ・カーネロス・ヴィンヤードのスワン・クローンのピノをオープン。こちらはピノらしい軽やかさを持っていた。そしてアルゼンチン、メンドサ地区の Cuvelier Los Andesのマルベック。すこし野生っぽい、それでいてこの国のマルベックが持つ独特の熟したマルベック味がびっしり詰まっていた。そして Bellaのジンファンデル。これはすこし酸化した味がした。いつものことだけれど4人で4本。だから一応一人1本飲んでいるということ。
そう、私は歴史的な選挙をアメリカにいてみることが出来たのだ。

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